この『マップ』に掲載されている情報は、@「アンケート」にお答いただいた医療機関の情報と、Aまだ回答は届いていないが「埼玉県医療機能情報提供システム」など公開されている医療機関の情報にもとづいて、患者・家族に役立てる視点で掲載した二つがあります。
そのため、今後も「アンケート」が戻ったり、実際に治療や看護、介護を経験された皆様から新しい情報が提供された場合には、絶えず最新の情報に書き換えていきます。
この『マップ』は、埼玉県が進めている県民への医療情報提供を補完・豊富化するものですので、「埼玉県医療機能情報提供システム」もあわせてご覧ください。
また、この『マップ』を手にとっていただいた時と実際に活用する時のタイムラグで、医療機関等の患者受け入れ状況も変わりますので、実際に利用される場合は、当該の医療機関や訪問看護ステーションに直接電話してご確認ください。
私たち日本人は、今、「2人に一人ががんになり」「3人に一人ががんで死ぬ」時代を生きています。
これは、高い確率で家族の誰かが「がんになる」ということであり、また「がんはよくある病気」だということです。
病院の検査で、早期発見されるがんができるまでには10年〜20年はかかっているわけですから、1週間や2週間慌てても仕方がないのです。一呼吸入れ心を落ち着かせて、今後の治療や生活の在り方について、しっかり考えることが大切です。
そして、がんとの闘いは「情報戦」と言われています。
がんの診断に始まって、治療法の選択、医師や医療機関の決定、そして実際の手術や放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)、緩和ケア、終末期の治療・療養の在り方等々、正確な情報を知ることが、その後の治療や療養生活、そしてご自分の生き方を決める上で、大きな力になります。
セカンドオピニオンとは、現在の自分の病状や治療方針について他の医師の意見を求めることを言います。
医師は、自分がもっとも良いと思う方針を勧めます。しかし別の立場の医師からも意見を聞けば、診断内容や治療法について具体的な比較ができ、より適した治療法を選択することもできます。
今、多くの病院が、セカンドオピニオンを積極的に勧めるようになっていますので、主治医に「セカンドオピニオンを受けたい」と言って、紹介状と必要な資料(画像フィルム・検査データ等)をもらって、セカンドオピニオンを受けましょう。
自分の命に関わる重大な問題ですので、サードオピニオン(第3の意見)も受けてよいと思います。
がんの患者・家族は、がんと診断された時、そして治療など様々な場面で、つらさやストレスを感じます。そのような時に「闘病記」を読むと、その後の治療や療養生活で、大きな支えになる例も少なくありません。
がんは100人100色で、一人ひとり決して同じではありませんが、同じがんの患者さんやご家族が書いた「闘病記」を3冊ほど読むと、治療法だけでなく、暮らしの変化や心の動きなど、がんになったことによって生じる生活上の諸課題のアウトライン(大すじ)が分かります。
患者本人が書いた「闘病記」、一緒に闘病生活を支えた家族が書いた「闘病記」・・・「からだの異常」から「診断」「治療」や「闘病中の生活」「ターミナル」そして「不安や恐怖など心の揺れ」まで記された1冊1冊が、あなたにとっての情報の宝庫です。
病院でしかできないのは、@検査とA手術、そしてB放射線治療です。また化学療法(抗がん剤)も、通院での治療が主流です。
一方、緩和ケアやホスピスケアなどは、医療技術の発達で、在宅でも病院と同じようにできるようになっています。
積極的な治療を行う場合は病院となりますが、その病院も得意分野や技術水準は様々ですので、しっかり情報を得たうえで決めることが大切です。
末期がんの場合は、病院よりもホスピスが良いのですが、在宅療養がベストと言われています。
疼痛(痛み)には、@身体的、A精神的、B社会的、Cスピリチュアルペインの四つがありますが、自由な空間であり癒しの場である自宅では、B社会的疼痛は起こりにくく、Cスピリチュアルペインはまず起こりません。そして身体的疼痛についても、病院で受ける以上の緩和ケアが自宅でも期待できるようになっています。
どちらを選ぶかは、双方の利点と欠点をよく理解した上で、決断するのがよいと思います。
告知されてもされなくても、がんは進行します。現在、医療機関では、後でトラブルが生じないようにがんを告知することが主流になってきています。
告知には、
があります。
医療現場では、告知することが一般的になっていますが、医師の説明の仕方は人によって様々です。
治療で根治が可能かを聞くことは勇気がいりますが、これは患者それぞれの死生観に関わる問題でもあり、自分に起っている現実を知り、受け止めることが、その後の人生を大切に生きる道につながることも多いようです。
ターミナルケアとは、末期がんなど治癒困難な患者と家族を対象とする、身体・精神両面の終末期ケアのことです。痛みや苦しみを和らげるもので、緩和ケアと称されることもあります。
延命治療が中心ではなく、苦痛と死に対する恐怖の緩和を重視し、自由と尊厳が保障された生活の中で死を迎えられるように援助するもので、医師や看護師だけでなく、ソーシャルワーカーや心理職、宗教家、ボランティアなどによるチームで取り組まれます。
こうした緩和ケアを、在宅で行うのが「在宅緩和ケア」であり、それに命や看取りの哲学であるホスピスケアの理念や生死観を加えたものが、在宅ホスピス緩和ケアと言われます。
在宅療養支援診療所とは、在宅医療を主に担う開業医などで、24時間連絡を受けたり、往診したり、訪問看護をしたりする体制をとっている医療機関です。
訪問看護ステーションは、専門の看護師等が患者の家庭を訪問し、24時間365日、在宅での療養生活が送れるように支援してくれます。また、医師や関係機関と連携をとり、さまざまな在宅ケアサービスの使い方を提案します。
シニアサポートセンター(地域包括支援センター)は、介護や福祉、医療等に関する相談を受け付けています。40歳以上で末期がんの場合は、介護保険も利用できます。
〒336-0022
さいたま市南区白幡5-12-25
コアロード武蔵浦和201
(このまちで暮らす会 内)
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